出版は儲かりますか？

こんにちは。出版コーディネーターの本橋です。
緊急事態宣言が発令されてから、パレードブックスではスタッフの出勤する日を減らすため、リモートワークを導入しました。微力ながら「感染拡大の防止に努めなければ！！」という思いです。それにしても、自宅での仕事というのは落ち着かないものですね。慣れない椅子で腰が痛くなったり、システムへの接続に四苦八苦したり、WEB会議で生活感が出ないよう背景を気遣ったり…悪戦苦闘しています。
さて、今回の特集は「出版は儲かりますか？」。とってもお問い合わせが多いこの難題にズバッとお答えいたします。

「印税生活」は「夢」なのか？
ほんとのところ、教えます。

出版社や著者によって異なりますが、書籍の印税は10％が相場。定価1,000円の本なら、1万部を売り上げれば100万円、10万部で1,000万円、100万部で1億円が入ることになります。とはいえ、昨年のベストセラーランキングを見てみると、100万部を突破したのは、1位の『一切なりゆき　樹木希林のことば』のみ。2位の『おしりたんてい　かいとうと　ねらわれた　はなよめ』は、ガクンと部数を下げて45万部にとどまっています。この本は定価1,078円なので、単純計算すると、10％分の印税は約5,000万弱。国内2位でようやくこの金額。「夢の印税生活」は、ほんとに一握りの著者のみが送れるものということがわかります。

「印税」とは、著作権者が著作権使用料として出版社などから受け取るお金のことで、著者自身がお金を出して出版する自費出版の場合には当てはまりません。パレードブックスでは、書店・取次店への利益、流通諸経費を差し引いた本の売上を100％還元します。具体的には定価の50％。定価1,000円の本を1万部売り上げた場合は500万円が入ります。本の制作費用がかかるものの、売れれば商業出版よりも利益は大きくなります。パレードブックスでも、1万部以上売り上げたベストセラーは生まれています。

とはいえ、初版で採算がとれるケースはほとんどないというのが現実です。しかし、「売れる」ことだけが出版の価値ではありません。出版によって企業や団体の信頼感が高まったり、名刺代わりに本を配って営業に生かしたり、大好きな書店に自分の本が並んだり、講演会の依頼が舞い込んだり、友人や家族にプレゼントして人生や趣味を共有したり…。出版によって思いがけない「利益」を得る方が大勢いらっしゃいます。ぜひ「売れる」以外の価値にも目を向けてみてください。きっと人生の財産になりますよ。

「文豪」をイメージしたコーヒー。

「文豪」をイメージして作られたこだわりのブレンドコーヒー「文豪珈琲」が話題です。第一弾に選ばれたのは国民的作家2名。「芥川龍之介」は、濃いコーヒーを好んだといわれるエピソードから、深煎りでコクのある味わいの一品。「宮沢賢治」は、創作のかたわらビジネスマンとしても活躍し、多忙だった彼をリフレッシュさせてあげたいという作り手の思いから、爽やかな浅煎りとなっています。ドリップ式なので、自宅でもオフィスでも気軽に飲めるのが嬉しいところ。販売場所はなんと書店。作家の作品と合わせてプレゼントにするのもよさそうですね。それぞれ5個入りで680円（税別）です。